就活本はお前個人のために書かれたものではない

就活本に従う必要はない、ましてや嫌ならやってはいけない

就活で就活本に「言われたから」だけの理由で行動するやつらが多すぎる。24時間中に二回も就活本通りにすることについて苦しんでいる人を見て我慢ならなかったのでこの記事を書くことに決めた。
就活本は万能ではない。人によっては合わない場合だってあるし正反対の事が書いてあるマニュアル本だってある。そして鵜呑みにしていては個性をどんどん殺してマニュアル就活生になってしまうことになる。
勿論、本当に正しいことが書いてある就活本で内定に近づく方法が書いてあるかもしれない。しかし、100%内定が出るって方法はあり得ない(数学の極限値みたいな感じで)。
さらに、面接官の立場に立って考えて欲しい。一日に何十人も同じようなマニュアル就活生と面接をするのは退屈でしかないだろう。
そしてマニュアルに100%従ったところで出版社や筆者は責任を取ってくれない。だから就活本は鵜呑みにする前に自分で考えるべきだ。そして書いてあることが嫌だったり疑問に思ったり苦しかったりするならそれを実行する必要なんてない。むしろ嫌々やって精神力を削られる方が良くない。
言うまでもなくこのブログだって全てを鵜呑みにして真似をする必要はない。俺責任取る気もないし。実際に俺だってすごい参考になった本も全てを受け入れて実行したわけではない。それは参考にするだけにして組み合わせたり思いつきで徐々に自分だけの戦法を編み出していった。それのために失敗や犠牲になった選考があることは言うまでもない。
...このようにマニュアルやハウツーだけでは勝てないと言うのは俺が学部時代の就活の失敗で得られたことかもしれない。

なんでもPRや志望動機につなげる必要はない、ひとつのストーリーにする必要もない

そんなことをしようとするから書けなくなる。そして有りもしないことを盛ったりしたり他の就活生と同じような事を言い出すようになる。別にPRすることは事業に関連するようなことじゃなくても大丈夫。そして仕事なんて分かるのには限界がありいかに企業研究をして仕事について考えてみてもそれは想像でしかない(だが企業研究を疎かにしていい理由にはならない)。だからそういう系のPRは「こいつ何か勘違いしてんじゃね」とか思われて不利になることすらある。あと考えてみて欲しい、理系の専門分野でも無い限り(尤もSEだったら文系も入れるが)学生時代にやってきたことがそのままPR出来るところなんてあるだろうか。勿論、そういった実力や実績がある人達はそれを使えばいい、だが大多数のそうじゃない人間はそれ以外でいい。
あと、専門分野の話じゃなくてもそのネタが仕事の役に立つとかコミュ力があるとかウケるかとかはてめぇが言うことじゃねぇ。あくまでも受け手である面接官側が決めることだ。
なお、なんでも志望動機につなげることの危険性はこちらを参照。客観的に見てるから面白いのなんの。(一応微エロ注意)。ちなみに俺はこれを真似して某総合電機メーカーの推薦でリクルータの方に「わかりまてん」って言ったら爆死して推薦を受けられなかった。今となったらそれはそれで勉強になったからいいけどね。
あと別にすげぇエピソードも要らないしトラブルの話だって要らないし盛る必要だって無い。別に日常気をつけてることや信念について話したって全然大丈夫。
俺が断然おすすめするESの書き方/自己PR/自己紹介は話題のバラまき

ESで大切なこと

この記事を書く原因となったのがESで苦労してた人達だったんでここにESのことについても書いておく。話題のバラまきで書くことについては苦労しなくなったらさらにESを進化させよう。
ESでもっとも大切なことはルールを守ること。別紙可と書いてなければその紙に収めるべきだし提出日を守らなくては受け取ってもらえない。提出さえすれば落ちたとしても合否が分かるので反省材料になる。そして、二番目に大切なのは選考に通過すること。言うまでもなく通過しなくては次に進めない。
そして三番目は「論理的に書くこと」でも「ESを一つのストーリーにすること」でも「社長にむけて書くことを意識すること」(cf.銀のアンカー)でも「具体的な数値を出すこと」でも「詳しく書くこと」でもない。ましてや面接での台本でもない。三番目に大切なことは面接で楽しく堂々と話せるESにすることだ。ESは単なる提出物でも試験でもない、面接時に使う就活生の参考資料でもある。つまり基本的にはそれに即した内容を聞いてくる。
だから優先するべきはそのネタで楽しく話している自分を想像しながら書くこと。黒歴史や悲劇を書いたところでいかに素晴らしい成果を上げていたとしても楽しく話せるわけがないし「これ質問されたらどうしよう」とビクビクしながら面接を受けたらそれを聞かれなかったとしても悪印象だろう。あと話を「盛る」のも自身が罪悪感などで楽しく話せなくなるならやらないほうがいい。
さらに言うと「面接官を自分の話したいことに誘導できるトラップをしかける」と言うこと。向こうがこちらの話したいことについて聞いてきたら。そこで話すことは向こうから身を乗り出してくるわけだから提出するESに書いていることよりも冒頭の自己紹介/PRよりも印象に残るに決まっている。それをさせるためにESを仕込む、そのトラップに引っかかって「してほしい質問」が来た瞬間を想像しただけでも脳汁があふれて楽しいじゃないか。そうすればESを書くのが苦しみではなくて楽しみに変わり筆も自然と進む。勿論作戦通りに進まない時もあるので面接後にESの反省と改善も続けていくべきだ。

就活は時間と質のトレードオフ

前述したように明らかに正しくて内定に近づける方法はあるかもしれない。しかし、多くの就活生や就活本は「時間」という概念を考えていない。新米就活生共にはっきりと言ってやる「就活を始めて卒業までにどこかに内定をいただかなくてはいけない、それができなけりゃ既卒だ」。これが多くの就活問題を生み出しているがこの記事の目的は反就活ではないのでここではそれについては詳しくは書かない。あと俺は焦りを煽ってるわけじゃなくて事実としてタイムリミットについては言っておく。内定が取れなくても生きていける人はいるし別に負け組だとは思わないしプレッシャーの中で長く就活を続けられる人を皮肉抜きで俺は尊敬する。
そして、このブログ記事は多くの企業を受けることを前提としていて、そのメリットについても書いてきた。そうなるとESを大量に出し面接を何回も受けることになる。そしてそれらには〆切があり常にそれに追われていくことになる。丁度「常に多くの時限爆弾を抱えていてそれを効率的に解除し続けて走り続けていく、そして走り続けていくとまた新しい時限爆弾が増えていく」....そんなイメージだ。だから一つに無限に時間をかけると言うことは物理的に不可能だ。だからこそ限られた時間の中で最高のパフォーマンスを発揮する方法を考えなくてはいけない。つまり時間対効果を常に考えて効率的に動くことが求められる。そこでこの節では就活本にありそうなネタについて批判してみた。あくまでも想像(もはや妄想)が入り主観的な意見ばかりなので読む際はそれに注意。反論は基本的に受け付けない。

あと俺なりに生み出した優先順位をここに書いておく(ぶっちゃけ常識だが)
本日行った選考の反省>>>>>明日最終面接の企業の企業研究>明日締め切りのES>明日最終じゃない面接の企業研究>明日締め切りだが二次募集がある企業のES/履歴書>>>>緊急性の壁>>>>締め切りがまぁまぁ近いES/履歴書(志望度によって変化)>面接日がまぁまぁ近い企業の企業研究>新規エントリー(選考がある説明会が当然優先)>息抜き(ただし精神や肉体の健康状態によっては最優先)>就活本や雑誌で情報収集>>>>カスの壁>>>>合説

説明会の質問は無理やりしても時間の浪費だし場合によっては悪印象。つまりハイリスク・ローリターン

最前列に座って積極的に質問さえすりゃあ内定が取れるというのは単なる都市伝説。仮にそれで通ったとしても面接でダメだったらお祈りメールを貰うことになる。
よく「質問したぜぇ」と鼻高々の就活生がいるがそれは違う。そもそも人事さんも「ポーズのための質問」ばかりされたら飽きる筈だ。そしてその質問を盗まれる可能性もあるし他就活生にもに情報を与えることにもなる。どうせ考えつかないなら無理やり考える必要なんてない。そして皆の目の前でやるのは何かこっ恥ずかしかったりするだろ。
だから自分だったら志望動機の材料になりそうな質問でもない限り面接まで温存しておく。高確率で面接でも「質問ありますか」とは聞かれるのでそこで聞いても遅くないし盗まれない。

お礼状?送付状?それほど役に立たんぞ

お礼状は言うほど役に立たないと思われる。まず面接官の名前を100%覚えてなければならない。覚えようとすることに神経を注ぐくらいだったら目の前の面接に集中するべきだ。そして万が一、間違えたら一気に心象ダウンだ。人数が少ない中小ならば有効な可能性が多少はあるがお前らが入りたい大企業ではまるで意味が無い。そう、仮にお礼状を全員が送った時を考えて欲しい、数十通同じようなメールが来る。同じようなメールが来るウザさは就活生諸君なら分かるはずだ。そんなものは専用フォルダに分けて一斉削除だろう。特にお礼状はもし手書きで手紙で送るなら意味は無い。どんな早く送ってもそう、仮に速達でも届く頃にはお祈りが決まっている頃だから。そもそもお礼は面接終了時にやってる筈なので改めてお礼状を送る必要はない。
送付状も書類が多くない限りは何の意味もない。履歴書一枚送った時に送付状を入れて何が楽しい?そんな送付状は速攻でウザがられて文章も読まれずにゴミ箱行きだ。これこそが紙の無駄遣いだ。ただし書類が多いなら確認も兼ねて良いかもしれない。


あとはミスをした時の履歴書/ESもそうだ。当然修正液などを使わないことが好ましいが100%落とされると言うことはない。精神的に限界だと思ったりあまりにも時間が無い時は修正液を使用せざるを得ない場合だってあるだろう。

最低限やらなけりゃならないことって何だろう

逆に守らなければいけないルールについても考えてみた。

  • スーツを着る

流石に私服やコスプレで受ける奴らは馬鹿。あと私服可なら深読みせずに好きな方を選べばいい。但し高いのにする必要はない、色だって気にしなくていい。あと俺男だから分からんけど、別にスカートにこだわる必要は無いらしいぞ。時間対効果の面から考えて流石に毎回アイロンとかは要らんだろ

  • 企業が指定した物

提出物とか出さないとそもそも面接が始まらない、ドワンゴとかだと金もこれのカテゴリー

  • 最低限の身だしなみ

よく言われるのが髭、シャツ、鼻毛、ふけ。余談だが今この記事は髭モジャの状態で書いてる。

  • 最低限の敬語

タメ口じゃなければおk、ですます調程度でもおk。あとは相手の立場に立って無礼な口利きじゃなければ良い。

  • 最低限の行儀
    • お辞儀

入退室や席に座る時や挨拶時は流石にやるべき。ただし角度とか分度器で調整する奴がいたら馬鹿

    • ノック

何もなく入るのは馬鹿、だけど回数とか気にしすぎるのはもっと馬鹿

    • 話を聞く体制

普通に目上の方と話すくらいの態度があればいい

    • ケータイの電話を切る

音が出ればもはや即死だがバイブレーション音だって聞こえればマイナス評価。切らないのはもはや遠隔操作の爆弾を抱えて面接を受けるようなもの

気にするべきはこのくらいしかない。尤もこれらを破っても内定をとれる人はいるかもしれない。後は集団面接での他就活生を見て取り入れたり自身の反省によって成長していけばいい。

まとめとか、自分の経験

何を言いたかったかというと就活は皆が思っているほどルールは制限されちゃいないということ。前に書いたように飛び道具を使ってもいい。より良い方法を探した方がより建設的だし楽しいってもんだ。
俺は当然SE等の職種で応募してきたわけだが「手描きじゃないとやだー」なんて老害がはびこっている企業は嫌だった。それに字も汚かった、だからPDFで送られてきたESは「手書き」の指示がない限りはPCで作成した(尤も面倒ってのも合ったが)
そして俺がタメの中では世界で最も尊敬する武野さんだってモヒカンで受けてたそうだし、ネクタイだって黒だったそうだ。
このように最低限の事を守ってさえいれば何をやってもいい。少なくとも論文や学会発表何かよりはよっぽど自由。これらのように決まり腐っていたら好き勝手やってた俺、絶対内定取れないから。

参考資料

これらを読んでから普通の就活本を読むと世界が変わる。(冗談抜きで変わって読めた)
これまでありがたがって真似していたやり方が鼻で笑えるようになる。

凡人内定戦略

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就活あるある―内定する人しない人

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凡人面接戦略 (シリーズ凡人内定戦略)

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2014年度版 - 勝てるエントリーシート 負けない面接テクニック - すべらない就活

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12/24追記

関連記事
http://news.ameba.jp/20131223-72/